「会員の詩」の頁です。
関西詩人協会自選詩集(第10集)から
掲載させていただきます。
福田ケイ
「西の家のライオン」
明治二十八年生まれの父は 先祖から本宅と別宅を 私が生まれるずっと昔から 大木のくすの木のある 私が嫁いだ次の日 父は玄関で倒れ 病の床についたまま ライオンは今 奈良行き近鉄電車 額田(ぬかた)駅にある
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所属:大阪樟蔭3人会、ミユゲの会
都圭晴
「水を燈す」
金魚は瞳の最果てへと 街を彩っています。キャンドルナイトって知っていますか。照明を 目を閉じれば教えてくれる 蝋燭は海をつくります。ゆうらりとゆれているゆうらんせんな僕。 からだは感覚の海 蝋燭は空に浮かんでいくように見えます。目をつむりますと、まわ
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所属:組香
吉川悦子
「年輪」
内子の町で和蝋燭づくりを見た 職人が手塩にかけてつくった和蝋燭 私という芯に
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所属:万寿詩の会