関西詩人協会報 第25号

      

   2002.4.1

               発行者杉山平一

目次

第2回 関西詩人協会賞 募集要領                   奮ってご参加を

 

三年に一度のチャンス

1.この賞は新人の優れた詩作品の奨励を目的とし、3年置きの募集とする。

2.関西詩人協会会員を対象とする。

3.未発表書下ろしの詩作品一篇(作品は返却しない)

4.400字詰原稿用紙を使用、本文30行以内。末尾に住所と電話番号を記入すること。(ワープロ原稿は可。大きさはA4版とする)。

5.締切日7月31日必着のこと。

6.関西詩人協会賞一人。賞状及び賞金10万円。

7.入選作は関西詩人協会総会にて発表し、会報に詩作品が掲載される。

8.選考委員:青木はるみ・福田万里子・南村長治の諸氏。

9.送付先:〒       大阪市中央区粉川町2−7−301 水口洋治方。(封書にて「関西詩人協会賞応募」と記すること。

ちなみに第一回の入賞者は青山由美子さん「宿題」でした。

「関西詩人協会賞」は、すでに何冊もの既刊詩集を持つ人が対象ではありません。あくまでも意欲にあふれた初々しい新人の出現を期待しています。一篇の詩作品で渾身の気力を示すことは爽快であり、実力アップの機会と考えて、是非、多数の参加をお待ちします。



今年は役員改選の選挙を実施します

 今年の総会から役員に就任する、役員交代による新役員選出のための「役員選出細則」により実施します。

 おおむね三分の一の交代で、運営委員会を円滑に運営するためです。去る2月26日の運営委員会で、現委員の退任が承諾されたのは、左子真由美、津坂治男、高橋徹水口洋治、南村長治、(明珍昇氏の逝去)諸氏の6氏です。
 選挙管理委員会の構成は、原圭治、左子真由美委員と、会員から蔭山辰子、河井洋、堀諭の3氏を指名承認しました。
 投票用紙は選挙管理委員会から8月中に郵送し、10月上旬に開票、集計をして、10月中旬の運営委員会で当選者を決定する予定で進めます。 この際、退任委員による地域的な事情も考慮の一つでありますことをご了承ください。



今年度の総会開催について

     日時:11月24日(日)

     会場:大阪南森町の東興ホテル



第9回詩画展

関西詩人協会詩人協会の詩画展は、2002年3月2日から8日の間、西梅田地下画廊(地下鉄「西梅田駅」改札口西側通路)で開催された。

作品等はこちらへあります。
次回秋の詩画展の開催は、会場を北浜に変えて申し込みを予定しています。日時等は次号でお知らせします。会員の方ならどなたでも気軽に出品をしてください。   担当:原圭治

帳面を会場に置いて、感想を一般の方に書いていただきました。

・今日も見に来ました。6名の男女がウインドウを覗き込んでいます。また一人増えました。

・ウン十年眠っていた私の詩心を揺すってくれた。みんなの詩有り難う。

・詩画展といいながら「詩」の方にポイントを置いてないものは少々もの足りなかった。



宇治に源氏ろまんを訪ねて

3月17日、文学館ツアーに代わる企画として行った。

京阪「宇治駅」に集合した14名は、宇治ー夢浮橋ー平等院(鳳翔館・庭園)−中ノ島(昼食)−早蕨ー宇治上神社−晶子碑ー総角ー源氏物語ミュージアムを巡るツアーで、ガイドマンは宇治観光ボランティアの岸田春二氏でした。 参加者は次の方々福中都生子・石井習・井上庚・江口光子・遠藤カズエ・蔭山辰子・柴田忠彦・関ハルミ・田村巳代輝・二神冨子・原圭治・森井克子・山林栄治の諸氏。

 彼岸前にもう春風の訪れ、桜の蕾も背を押されたように開花し始めた弥生中旬。雅の町「宇治」は上着を脱いだ人々で賑わっていた。
 数々の歴史を演じた舞台を一行は歩を確かめながら時を遡る。水量の増した宇治川に架かる宇治橋を左岸に渡れば平等院鳳凰堂、右岸に現存する最古の神社建築の宇治上神社など「ユネスコ世界遺産」に登録された国宝が点在する。 宇治十帖のモニュメントを巡りながら「源氏ミュージアム」に。贅を尽くした豊かな時間に心を遊ぶ。ぜひ諸兄姉の一見を推する次第。(文責:蔭山辰子)

  会員の活動 

有馬敲氏アトランチダ賞受賞

受賞式は昨年12月15日にスペインのカナリア島の

ラス・パルマス市で開催された、第5回グラン・カナリア国際詩祭で行われた。

今回は5回目、第一回の受賞者は、ノーベル文学賞受賞のデレック・ウオルコット氏が96年に受賞している。1994年にマドリッドからスペイン語訳詩集を刊行し、96年に招待状が初めて来て出席したのが縁。

 主宰者のフストーホルヘ。パドロン氏は、ノーベル賞候補の詩人。彼がアトランチダ基金を作って、その他に地元のカナリアス自治州やラス・パルマス市、民間企業のカナリア銀行等が後援している。今回の受賞は有馬氏の文学活動とその成果が高く評価された。


 志賀英夫著「戦前の詩誌・半世紀の年譜」刊行

 明治15年の「新體詩抄」にはじまり、昭和20年の敗戦までに発行された詩誌二千点の存在と、実在する約千点の詩誌の表紙写真も添えて刊行。2月8日『公明新聞』には秋谷豊氏が、「客観的視点とオリジナルな創造力で、日本詩誌の動向を実証的にまとめる」と、2月13日『朝日新聞』テーブルトークで、3月6日『日本経済新聞』は文化欄で紹介している。

杉山平一氏 2月7日メルパルクホールにて、北野高校文化祭講演「詩と小説梶井基次郎」

3月24日文芸大学講演「文学に生きてきて」

荒川洋治「日記をつける」(岩波ブックレット)に、詩「訪問」引用される

青木はるみ氏 日本現代詩人賞選考委員に選ばれる。

元旦の『産経新聞』に詩「新年の祈り」を発表

大西宏典氏  1月に「詩の周辺」を改題して「麦秋」43号を発行

島田陽子氏 2月22日の夜、銀座資生堂ビルで「あ」にはじまって「ん」に終わる(方言バージ      ョン)について、工藤正廣氏とナビゲィタとして出演

白川淑氏 2月24日京都市芸術文化協会創立20年記念行事の一つ「早春に翔く」で自作詩「は      んなり花あかり」など5篇を朗読。併せて市民邦舞会の方々が舞踊を披露された。

高橋徹氏 20年間、編集発行してきた詩誌「灌木第二次」を、健康上の都合で、通巻578号で      終刊。

津坂治男氏 2月23日、四日市市立図書館の郷土作家研究会で同市出身の鈴木泰治について講演

      3月3日、鈴鹿市天名ふれあい会館で、「村田春門と歌作り」と題し講演。

板東さとみ 「詩学」二月号で詩学(新人)に推薦されたと発表

日高てる 1月に「現代美術のいま」を手鞠文庫より刊行。
      また一昨年逝去された織田喜久子氏を偲ぶ会を企画される

福中都生子 中学国語教科書「伝え合う言葉」の「指導事例集」に、詩集「大田という町」から(      大田川)が、今年から四年間掲載される。

名古きよえ氏 羽生市主催、第4回[ふるさとの詩](空)をテーマにした作品で佳作に入選。

水野ひかる氏、第18回ひな祭俳句賞に応募して、一般の部2500句の中から四席に入賞

安森ソノ子氏 4月14日京都府民ホール、アルティで、ピアノ/田代幸弘、三森尚子氏らの伴奏      で「京都を詩う」自作詩朗読。


 ニュース 

詩で遊ぼう会

 詩のセミナーに代わる新企画の催しです。その第一回めは京都で、7月初旬の予定。担当は薬師川、白川両委員です。詳細はこちらです。

英訳「言葉の花火」のルーマニア語版

 一昨年度、当協会編纂で刊行した「言葉の花火」をルーマニア語版で出版したいと、同国の出版社 からこのほど便りが届いた。世話役の左子真由美氏は、参加者でもしご異存がなければお受けしたいと、連絡を待っておられます。

下村和子CD詩集「自画像」

作品12篇の朗読詩で構成した"; 詩集をシンプティスタジオから作成された。伴奏には、作曲・演奏家の中村ヨシミツ氏がギター演奏(定価:2500)

織田喜久子さんを偲ぶ会

4月13日(土)正午から、ホテルアヴィーナ大阪で、日高てる氏の世話役で開催される。座談会は、杉山平一・倉橋健一・長谷川龍生・三井葉子・和田英子の諸氏。スピーチは島田陽子・福中都生子・丸本明子・三浦玲子・志賀英夫・高松敏雄・水谷なりこ諸氏。

甲子園2002J・Pヴィユー  ポエトリー・リーディング


6月28日(金)午後6時から甲子園都ホテルで開催される。朗読
者は多田智満子・紫野京子・福井久子・福田万里子・左子真由美・水口洋治・小林重樹・下村和子・香山雅代・高市順一郎らの諸氏

ラーマクリシュナーの福音第2巻

奥田博之氏は近代の聖者の教えの言葉、ベンガル語本全5巻の内の第2巻を、このほど東方出版社から出版された。一昨年第一巻を刊行後、甲状腺がんの転移で病状悪化を克服されての快挙。

西日本ゼミナール和歌山(日本現代詩人会主催)


日時:5月26日(日)午後1時から
会場:和歌山東急イン (073−433−7007)
    (南海和歌山市駅から徒歩8分)
会費:1000円
スピーチ:木津川昭夫・丸地守。日高てる の諸氏
講演:「熊野ー詩の風土」梅田恵以子氏
熊野賛歌:伊勢田史郎詩集『熊野詩集』から
       下村和子詩集『隠国清風』から
       歌曲「和歌山の海の歌」構成は岡崎葉氏
詩の朗読:上田清 くりすたきじ 中川たつ子 松本勝貴の諸氏
 
懇親会 会費 7000円
問い合わせ  06−6692−0888 福中都生子    

日本詩人クラブ関西大会


日時:6月8日(土)午後2時から
会場:東興ホテル 大ホール
    (地下鉄「南森町駅」рO6−6363−1201)
会費:一般1000円
講演:「詩と文明ーグローバリティション」石原武氏
受賞者の詩の朗読:
    日本詩人クラブ賞:富長覚梁詩集『そして秘儀そして』
    日本詩人クラブ新人賞:網谷厚子詩集『万里』から
朗読詩集から10人の作品を朗読「母」「海」「虫」などの主題で構成。司茜・北村愛子・和気康之・山本倫子・佐藤勝太・飯島和子・西本椰枝・前原正治・森田進。菊田守の諸氏

懇親会 会費 6500円
25篇の作品を収録した朗読詩集ご入用の方は、80円切手4枚同封のこと
問い合わせ  0727−34−0434 志賀英夫

出版記念会とイベント

                                     詩を朗読する詩人の会主催
日時:6月16日(日)午後2時から
場所:KKRホテル 14F オリオン(大阪馬場町2  06−6941−1122)
参加費:2000円
講演:「戦後の時代区分論と現代詩」
音楽:ソプラノ/田中千都子によるドイツ歌曲
「風」賞授賞式
懇親会 会費 6000円


出版おめでとうございます

奥村和子詩集  

編集工房ノア
奥田博之訳 ラーマクリシュナの福音U 東方出版
日高てる著 現代美術のいま 手鞠文庫
片山 礼  ENDから始まる 土曜美術出版販売
下村和子CD詩集 「自画像」 シンプティスタジオ
進 一男 聖ピエロあるいは黄昏の道化たち 本多企画
志賀英夫 戦前の詩誌・半世紀の年譜 詩画工房
中尾彰秀 うちゅういち 竹林館

明珍 昇氏逝去

3月13日に逝去。享年72歳。本協会の設立から運営委員をされ、本会報の前編集者でした。謹んでご冥福をお祈りします

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