関西詩人協会運営委員の頁




和比古



「人間として」

 

 

朝を迎える窓辺で

目覚めた魂が叫ぶ

人間を生きたい

人間として生きたい

道化師としてではなく

人間を生きたい

擬人たちとも仲良くしていきたい

歩こうとしている木々も

飛び交うことを忘れた鳥も

遥かなる空に憧れている

 

緑の草に覆われた道端

たたずんでいる石仏

微笑んでいる顔もあれば

表情のはっきりしない像もある

手を合わせ祈りながら

仏たちがかって通った道を歩む

ここは心のマイルストーンの場所

やさしい風の声にひかれながら

遠き道に思いは巡る

 

石仏さんたちに挨拶をし

人間としての新たな旅を始める

魂が再び叫ぶ

人間として生きていくと

和比古

和比古

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