日々の学び


志田 恵

 


 毎年10月は里親月間です。効果のほどは定かではありませんが、制度への理解を深めてもらう月として、厚労省はキャンペーンなどに力を入れているようです。

 里親委託率の報告書は残念ながら令和元年度のものが最新で、全国平均21.5%、一番高いのが新潟市の60.4%、大阪府は下から数えた方が早く13.8%でした。児相も頑張っていますし、そもそも保護される子どもの数も多いのだと思います。

 様々な事情で親と暮らせない子どもは大阪市だけでも1200人を超えています。施設も小規模で家庭的になってきましたが、一対一で向き合う機会の多い里親は貴重だと思います。里親になり、1年半ほどですが、これまで5人ほどのお子さんをお預かりました。緊急で保護され、少しの間里親宅で過ごし、冷却期間をおいて親元に戻る子、親族に引き取られる子など様々です。お話をいただいても条件があわずお断りしたことも何度かあります。大切なことは無理をしないことだと思っています。猫や犬がいるので、動物にアレルギーがあるお子さんや体力的に小さいお子さんは無理ですと伝えています。中学生や高校生なら学校へ行き、自分のこともできるため、仕事も続けています。程よい距離を見極めながら、ここは安全だと思ってもらうことに重点を置いています。優しい子どもほど傷つきやすく、なお親を思う姿は健気です。そして伸び盛りの10代の子どもたちの強いこと。

 出会いと別れを繰り返しながら、日々学ぶことばかりです。

 

 

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