デイサービスセンター


大倉 元

 

 

 デイサービスセンターへ通い始めて1年余りになる。人間だれでも年をとる、思うように身体が動かせない、そのために誰もが介護保険を掛けている。健康保険料と一緒に引かれて、いやおうなしに国が徴集する。

 私も82歳となり膝が曲げられない、介護保険から認定をしてもらうと少しの金額で庭の草引きにきてくれる。1時間400円の負担。一日は3時間まで。

 なかなか思うように綺麗にならないが自分ではできないのであきらめないと仕方がない、不足分は介護保険から出るのだろう。

 私の場合は要支援1級が適用されている。年に何回かきてもらう。自分でしている時にはきれいに鋏で刈っていたのだが、今は少々の荒い仕事も我慢している。

 それとは別にデイサービスがある。昨年までは週1回だったのだが今年から週2回行けるようになった。身体を動かすのだ、それだけ身体が役に立たなくなったということ。家へ迎えに来てくれて終わったら送ってくれる。到着するとコロナ感染予防で手を洗う。お茶が出る、準備体操をしてトレーニング開始。

 レッドコードと言うのがある、上から赤いコード(ロープ)がぶら下がっていてそのコードに両手を掛ける、離れにくいように、離さないように掛けて身体全体を動かす、但し椅子に座って体操をする。

 両手に巻いたコードが体の前後左右、斜め前やら後ろやら360度動く約20分から30分。

 次は機械を使ったトレーニング。両足を横に広げる、脚の運動。次は負荷のかかった機械を前に脚で蹴りだす。3番目は負荷のかかった機械を脚で上に押し上げる。次は両手で重りのついた機械を手前に引く。主に両脚を鍛える。

 次に脳トレがある、物忘れの多い人は同じ動作を繰り返しする。知恵の輪外しをしたり、漢字の書き方の練習をしたり。

 だがここへ来るお年寄りはまだ元気だ、病院へいくより皆さんは明るい。まだまだ元気だと思っているんだ。

 最初は家へ迎えに来てもらうのが恥ずかしかった。

 まだまだ若いつもりでいる自分がそこにはいて、近所の人に見られるのが。だいぶ慣れて来た。

 誰もがいつか通る道、気が付けば体の衰えは日増しに進行している。ええ格好を言っている場合ではないとつくづく思う。10人位のスタッフが優しい物言い。

 運動が終わったら今日の感想を書いて提出する。この感想書きが苦手だ、何も書くことがない。時々俳句を書く。

 コーヒーを飲み雑談をして4時15分頃に家まで送ってもらう。

 

 

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