第十回関西詩人協会総会レポート
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@運営事業報告(佐古祐二委員) | A会報発行報告(志賀英夫委員) | B会計決算報告 E次年度予算案 (横田英子委員) |
C会計監査報告 (水谷なり子監査委員) |
D次年度事業計画案 (外村文象委員) |
纏めてF質疑応答・採決 |
青木はるみ委員は、氏が帝塚山学園の講義をしておられた頃の作品成立のプロセスについて、リアリズムを大切にしながら虚構の世界に踏み込む具体的な有様を作品「明治のすき焼き」に沿って話された。 |
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杉山会長は「短歌的抒情の否定」について話された。小野十三郎氏が一番好きな詩を問われて、佐藤春夫の詩を暗唱された。氏は叙情詩なんかを全て呑み込んでおられ、それが嫌なものだから、その自分自身の体質を否定しようとして、ああいうリアリズムの詩ができたのだと思われる。時代を見、政治的な流れを自分自身のものとしようとしていました。最後に、詩集『いま居るところ』から「前夜」を朗読された。 | ||
日高てる委員は、戦後小野十三郎氏が関西に居を定められた頃からのお付合いの様子を話された。続いて氏ご自身の朗読で詩「梅田の風」と講演会の録音テープが流された。 最後に、物部一郎氏の作曲による小野氏の詩「一人の山」を聴いた。 |
第三部「訳詩集『言葉の花火』並びに会員の詩集等の出版を祝う会」が総合司会原委員によって進められた。 村田委員の開会の言葉、 『言葉の花火』翻訳者の紹介を「Michael Madhusudan(M・M)」賞の受賞のためインドへ行かれた有馬委員の代わりに、出版の労を執られた出版社「竹林館」の左子真由美会員がされた。
美濃千鶴氏、佐古祐二氏、永井ますみ、杉山平一氏がそれぞれ自作氏を朗読して、フランス語で朗読するという手順で行われた。言葉は違っても、朗読のニュアンスが似ているのは、ラローズ氏があわせて下さっただけなのかも知れないが、興味深いことだった。
会員の刊行詩書を島田陽子委員が紹介された。今年も二十六冊という、沢山の収穫があったが、今回は時間が押していて、その場で起立・拍手で祝った。 乾杯の挨拶を福中都生委員がされた。乾いた喉にビールがとても美味しかった。以前からの知り合いや、新しく知りあった方とも、仲良く喋りあった。途中に尺八の演奏があったりして、メリハリの効いた懇親会であった。 (文責・永井ますみ) |